【News-Miner】
北米に生息するヘラジカ(世界最大の鹿)が、なぜか高さ50フィート(約15m)の電線に引っ掛かっているのがアラスカ中部の荒野で発見された。(写真・クリックで拡大)
「鳥などの空を飛べる動物なら理解できるが、なぜ鹿があんな高い所にぶら下がってしまったのか?」と発見者も大変不思議に思ったという。一部では宇宙人の仕業かとも噂されたとか。
鹿が引っ掛かったのは、フェアバンクス南東にあるテック・ポゴ金鉱へ繋がる予定の建設中の電線で、数週間前までは空中に張られておらず、地面付近に垂らされていたとのこと。おそらくその頃に交尾期で興奮していた雄鹿が電線に攻撃、枝角に絡んでしまい身動きが取れなくなったのが発端ではと考えられている。
不運な事に、その状態のまま誰にも気付かれることなく工事は進められ、2週間前に電線を引っ張って空中に持ち上げる作業が行われた。つまりはそれと同時に鹿も引っ張り上げられてしまったというのが現在最も有力な説。また、この工事は電線の一端を強力なリールで巻き上げて行うため、途中の電線に絡み付いた鹿を発見できる可能性は非常に低いとされる。
そして先日、電線の様子が何かおかしいと気付いた作業員が点検に戻り、空中にぶらさがる鹿を見つけて驚愕、ようやく鹿は救出されることとなった。
地面に下ろされた時まだこの鹿は生きていたというが、後に専門家の判断により殺されてしまった。その理由について専門家は「この鹿にはものすごいストレスが蓄積されており、放っておいてもいずれ死んでしまう上、その肉も使用された薬品(麻酔薬)の影響でとても食べられないからだ。」と説明した。
「全く信じられない出来事だよ。不運だったのは私たちが鹿を射殺する以外になかったことさ。救出後、野生に鹿を返す事ができていれば美談にもなるんだろうけどね。」と、シティー・エレクトリック社(電線工事請負会社)の社長ガブリエル・マリアン氏は悲しそうに語る。
また、雄鹿の枝角は幅が62インチ(約160cm)もあり非常に貴重なものだったが、救出後シティー・エレクトリック社が持ち去ったという。州の関係者達は「その枝角は最大級のサイズであり、州の財産である」と主張し、現在同社に返還を申し出ているとのこと。